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どうして老老介護・認認介護が増えている? 問題点と解決の視点を解説!

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「うちの親は健康で元気だし、老老介護や認認介護なんて関係ないはず」

しかし、データを見てみると、老老介護や認認介護は、誰もが当事者になりうる状況であることが分かります。

この記事では、老老介護や認認介護が具体的にどのような問題があるのか、予防や解決に向けて何ができるのかを解説いたします。ぜひ最後までお読みください。

老老介護・認認介護とは?

高齢者が悩んでいる画像

老老介護とは、主に65歳以上の高齢者の介護を、同じく高齢の家族が担うことを指します。一方、認認介護は、高齢の上に認知症を抱える人の介護を、同じく高齢で認知症の家族が担うことを指します。近年の日本では、老年人口と呼ばれる65歳以上の高齢者の割合が総人口のおよそ30%に近づいており、2070年には約39%の水準にまで高まると推計されています。こうした背景から、老老介護や認認介護を「せざるを得ない」家庭が増えているのです。

老老介護・認認介護の今

「うちの親は健康で元気だし、老老介護や認認介護なんて関係ないはず」という印象を持つ人もいるでしょう。しかし、データを見てみると、老老介護や認認介護は、誰もが当事者になりうる状況であることが分かります。

「要介護者」と「同居の主な介護者」について、年齢の組み合わせを示したグラフを見てみましょう。「65歳以上同士」で介護をしている割合は、なんと63%以上。さらに「75歳以上同士」の介護が、3組に1組より多いのです。自分自身、あるいは自分の親がこうした年齢になった時、親子間、夫婦間、きょうだい間などで老老介護や認認介護の状態になる可能性は、決して少なくありません。

「要介護者等」と「同居の主な介護者」の組み合わせの図
出典:「2022(令和4)年国民生活基礎調査・介護の状況」(厚生労働省)より

老老介護・認認介護はなぜ増えている?

それでは、老老介護や認認介護が増えているのは、なぜなのでしょうか。ここでは、4つの観点から考えられる要因を説明します。いずれも、日本社会で暮らす人々にとって身近なテーマであると言えます。

1. 平均寿命と健康寿命の関係

医療技術の進歩などにより日本人の平均寿命は延びていますが、健康に問題なく暮らせる「健康寿命」とのギャップはなかなか縮まりません。加齢に伴う疾患や生活習慣病などが影響し、心身の機能にさまざまな支障を来しながらも、生活は続く……。このような状況が、家庭内での老老介護・認認介護につながり、介護期間が想定以上に長引くケースも多くあります。

2. 核家族化などによる負担増加

近年では、夫婦と子どものみが一緒に暮らす核家族が増えていることはもちろん、子どもを持たず夫婦のみで暮らす、生涯独身で過ごすといった選択をする人も増えています。祖父母から孫まで、複数世代で同居する世帯が一般的だった昔と比べると、家族の介護負担は、同居する配偶者や子どもなど特定の一人に集まりやすい状況になっているのです。家族の介護によって時間に追われ、心身ともに大きなストレスを感じる人もいます。

3. 金銭面での不安や介護への抵抗感

家族に介護が必要となった時、老人ホームへの入所、訪問介護や通所介護の利用など、サポートを受ける方法はいくつもあります。しかし、経済状況によっては、家族の誰かが負担を背負うことになりかねません。そもそも家族以外の他者から介護を受けること自体に、大きな抵抗感を持つ人もいます。「家族の世話は家族がするのが当然」という考え方では、どうしても老老介護・認認介護に至りやすくなります。

4. 介護サービス利用に要する時間

希望する介護サービスの種類によっては、利用を開始するまでに、思ったより長い時間を要することも考えられます。例えば、特別養護老人ホームは、公的な施設のため費用が安く抑えられる上、基本的には要介護度が高い人を優先して受け入れるため、入居待ちの期間が数カ月から数年に及ぶことも珍しくありません。

老老介護・認認介護の問題点

女性が頭を抱えている画像

今の日本では、老老介護や認認介護は決して他人事ではないことを解説してきました。それでは、実際に直面した場合に、家庭内にどんなことが起こり得るのでしょうか。老老介護や認認介護によって生じる可能性のある、主な問題を知っておきましょう。

・介護者と要介護者の共倒れ

介護をする人とされる人が共に高齢である場合、体にかかる負担はかなり大きなものになります。特に認知症の家族の介護においては、徘徊や誤飲などのトラブルを防ぐため24時間体制のケアが求められることも多く、「自由な時間を持ちづらくなる」「介護のつらさを誰にも相談できない」などの悩みを抱え、慢性的な精神的ストレスを抱えがち。在宅介護が長期にわたると、日常生活が機能しない段階にまで追い込まれてしまう家庭は少なくありません。

・健康や安全に関するリスクが上昇

加齢に伴い、温度感覚が鈍くなる、満腹感や空腹感を覚えにくくなるといった変化が起こり、熱中症や過食・低栄養などのリスクが高まります。また、忘れっぽくなることなどから薬の管理が難しくなり、適切な服薬管理が困難になる場合も。認知症であればなおさらです。老老介護や認認介護の状態では、金銭面の管理、施錠、火の始末などにも不安が伴い、場合によっては大きなトラブルにつながりかねません。

・介護サービス利用までのハードル

介護サービスの利用を検討する際に、介護する側がすでに高齢であったり認知症の状態であったりすると、サービスの選択や手続きなどに大きな困難が伴うことも考えられます。もし、病気やけがなどによって身体機能が低下している場合には、自治体の窓口に足を運ぶことも難しくなります。介護サービスを利用したいと思っても、そこに至るまでのハードルが高まっている可能性があるわけです。

・社会と切り離されてしまうリスク

老老介護や認認介護をする人の中には、忙しさや疲労感から趣味の活動を制限したり、友達付き合いを控えたりする人も多いようです。人間関係に溝が生まれたり、社会とのつながりが希薄になったりすることで、自分でも気付かないうちに孤立してしまう危険性が考えられます。「迷惑をかけたくない」「恥ずかしい」といった思いから、介護について相談したり話題に出したりしないようにすると、一層孤立化のリスクは上昇します。

老老介護・認認介護の問題を解決するには?

二人で話し合っている画像

家族間の介護では、強い思い入れがあるからこそ、心身の負担を感じやすいという側面もあります。老老介護・認認介護の問題を予防・解決するためにはどうすればいいのか、いくつかの方法をご紹介します。

・元気なうちから介護について話し合う

親や配偶者の介護は、ある日突然に始まることもあります。「まだ60代だから大丈夫」「何かあったら介護施設に入ればよい」などと安易に考えず、自立して生活できているうちから、家族間で理想的な「老後の生活」について話し合っておきましょう。介護が必要になった場合、在宅での生活を希望するのか、家族以外の人(訪問介護員など)から介護を受けることに抵抗感はないかなどを、明確にしておけると安心です。

・身近な人に介護について相談してみる

長期的に介護を続けるために、なるべく負担を軽減することを意識してみましょう。まずは、家族や親戚など身近な人同士で連携を取ることがとても大切です。「同居しているから」「長女だから」といった理由で責任を強く感じる人も多いかもしれませんが、決して一人きりで背負わないことが肝心です。介護疲れによって限界を迎える前に、介護サービスの利用についても相談してみましょう。

・日頃から介護関連の情報を集めておく

たくさんの介護サービスが存在しているからこそ、日頃からアンテナを張っておき、家庭のニーズに合ったサービスを選ぶことが重要です。また、家族介護を経験したことのある知人・友人などに困り事を話すことで、思わぬ解決策を得られることも。地域に根付いた介護サービスについて詳しく知りたい場合は、地元で暮らしている人に相談できると心強いでしょう。介護で行き詰まらないためにも、積極的に人と交流し、情報へアクセスすることが大切なのです。

・地域包括支援センターを活用する

お住まいの地域にある地域包括支援センターでは、介護保険にまつわる手続き、関連サービスへの橋渡し、日常生活の支援など、地域住民から各種相談を受け付けています。介護業界に精通していたり、専門知識を持っていたりする心強いスタッフがそろっているため、困ったことがあれば問い合わせてみましょう。介護サービスに関する、最も身近な相談窓口だと言えます。

・健康寿命を延ばせるよう努力する

老老介護や認認介護での負担を減らすためにも、そうした状態を予防するためにも、健康寿命を延ばす意識はとても大切です。規則正しい睡眠を取る、栄養バランスに気を付けて食事をする、日常的に運動をするなど、シンプルなことからでOK。例えば、同居する家族が引きこもりがちであれば、「週1回は家族で散歩に行こう」などと積極的に声かけできると理想的です。家族が生き生きと暮らし続けられるように、一歩踏み出してみましょう。

家族も自分も、ずっと幸せに生きるために

夫婦が男性と話し合っている風景の画像

老老介護や認認介護について「もし自分が介護する/されることになったら……」という具体的なイメージを持ち、あらかじめ身近な家族と相談することで、いざという時に感じるギャップを減らすことができるでしょう。また、心身共にいつまでも健康な状態で過ごせるように、日々の暮らしの中に、生活習慣を改善するアイデアを取り入れてみることもお勧めです。

もし家族の介護をすることになったら、「一人で抱え込まない」ことを強く意識してください。負担が大きいと感じたら無理をせずに、施設への入居を含めて、介護サービスの利用を検討してみましょう。介護サービスや施設の種類などついて詳しく知りたい人や、周りに打ち明けにくい悩みがある人などは、ぜひ「マイナビあなたの介護」を活用してみてください。LINEや電話で気軽に相談することができます。

監修

北海道介護福祉道場あかい花・代表/あかい花介護オフィス CEO

菊地 雅洋

北海道介護福祉道場あかい花・代表/あかい花介護オフィス CEO

菊地 雅洋

社福の総合施設長から独立後、現在はフリーランスとして介護事業者の顧問指導・講演講師などを行っている。

社福の総合施設長から独立後、現在はフリーランスとして介護事業者の顧問指導・講演講師などを行っている。

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