マイナビあなたの介護

介護サービス探しの第一歩

介護の基礎知識

介護の悩みはどこに相談する?よくある悩みや相談先、相談のポイントを解説

記事をシェアする

介護に関する悩みが出てきたとき、どこに相談したらよいのか、悩む人が多いのではないでしょうか。
また、どんな悩みを相談したらよいのか考えてしまう人もいることでしょう。

そこで、本記事では、介護に関するよくある悩みや相談先、相談のポイントについて、詳しく解説します。

1. 介護に関する悩み

介護のことで悩む高齢者

介護に関する悩みには、どのようなものがあるでしょうか。介護に関する悩みのうち、よく聞かれるものを3つ紹介します。

今までと様子が違うので心配

介護が必要となる最初の段階で多い悩みが、「今までと様子が違うので心配」という家族からの相談です。
久々に実家に帰ってきたら、「物忘れがひどくなったように感じる」「料理の味付けがおかしい」「掃除がきちんとできなくなっている」など、今までと様子が違っていることに驚くケースがあります。

同居している場合でも、最近、様子がおかしいけれど、どうしたらよいのかわからない、といった悩みが出てくることがあります。
どちらの場合も、このままにしておけないけれど、どうしてよいのかわからないと相談することが多いでしょう。

また、自身の身体能力について不安になり、本人から相談が来るケースもあります。具体的には、「歩行状態が悪くなったので福祉用具を借りたい」「よく転ぶようになったので運動ができるところを考えたい」といった、体の動きが悪くなってきたことに対する悩みが多く聞かれます。

けがや病気などが原因で今まで通りの生活が送れなくなった

けがや病気などをきっかけに、今後の生活が不安となって悩む人もいます。「転倒をきっかけに体の動きが悪くなった」「体調を崩して数日寝込んだら体力が落ちてしまった」といったきっかけで悩みを持つことがあります。

また、「大きなけがや病気で入院している」「後遺症が残って今までの生活が送れなくなった」といったことで、今後の生活に不安を感じることも少なくありません。

特に、入院していて退院のめどが立ってきたときには、「本当に家に帰って生活できるのだろうか」「今までの生活とは大きく変わるから心配」といった悩みが生まれてきます。一人暮らしや高齢者だけの世帯の場合には、退院後の生活に関する悩みは大きくなってくるでしょう。
 

介護している人の負担が大きくなって大変

介護の悩みは、すでに介護をしている状況でも新たに出てくることが少なくありません。

以前より体の動きが悪くなったり、認知症の症状が進行したりしてくると、介護の負担は大きくなってきます。また、介護者の体調が悪くなったときや、ライフサイクルの変化などで、今までのように介護ができなくなり、悩みを一人で抱えてしまうこともあります。

介護負担が大きくなったとの悩みを持つ人の場合には、すでに介護サービスを利用しているケースが多いでしょう。そのため、「サービス利用の回数を増やしたい」「利用の時間を延ばしたい」といった相談や、「休息を取りたいので数日泊まってほしい」といった新たなサービスの利用の相談、「自宅では限界なので施設に入ってほしい」といった施設入所を視野に入れた相談など、具体的な内容についての悩みが多く聞かれます。

 

2. 介護に関する相談窓口

相談窓口を訪れ相談する高齢者

介護の悩みが生じたときには、どこに相談したらよいのか悩みますよね。介護に関する相談窓口には、行政や民間の機関など、さまざまな相談窓口があります。それぞれの相談窓口の種類と、どんな相談をしたらよいのかについて、詳しく見ていきましょう。

行政機関

行政機関には以下のような窓口があります。

相談機関

相談内容

市区町村(市役所など)の担当窓口

  • 介護認定を受けたい
  • 生活保護の相談

地域包括支援センター

  • 高齢者に関する相談全般

社会福祉協議会

  • 福祉サービスの相談や援助
  • 日常的な金銭管理の相談

【市区町村(市役所など)の担当窓口】
市区町村などの担当窓口では、介護認定の申請ができるため、介護認定を受けたい人や、介護保険サービスを利用したいと決めている人にとっては、的確なアドバイスがもらえます。介護認定や介護に関する相談窓口は、高齢支援課や介護保険課等の名称になっていることが多いでしょう。

生活が厳しく生活保護が必要な場合には、市区町村の生活支援課に相談します。担当職員が話を聞いて、必要性が認められれば、生活保護の申請を行うことができます。

【地域包括支援センター】
地域包括支援センターは、管轄の地域にお住まいの高齢者に関する相談全般に対応してくれます。

介護申請の代行もできるため、今の生活に不安を感じているという状況のときには、幅広く相談に応じてくれます。なお、地域包括支援センターは、中学校校区ごとに設置されていることが多いでしょう。

【社会福祉協議会】
社会福祉協議会は、高齢者に限らず福祉サービス全般の相談ができます。高齢者の相談で多いのは、金銭管理の相談です。

社会福祉協議会の日常生活自立支援事業では、日常的な金銭管理の支援や福祉サービスの利用手続きなどの支援が受けられます。金銭管理に不安を感じてきたときには、適切なアドバイスが受けられますので、相談してみましょう。
 

民間の相談機関

民間には、以下のような相談機関があります。

相談機関

相談内容

老人ホーム紹介センター

  • 施設を探したいとき

介護施設検索サイトによる介護相談窓口

  • 介護に関する相談を電話やメールなどでしたい

【老人ホーム紹介センター】
老人ホーム紹介センターは、高齢者が入居する施設に特化しています。

そのため、施設への入居を考えているときには、どんな施設があるのか、施設の様子はどうなのかなどを詳しく知ることができます。施設への入居を決めているときには、ピッタリの相談先といえるでしょう。
 

【介護施設検索サイト】
介護施設検索サイトである「マイナビあなたの介護」は、電話やLINEなどで「介護全般」の相談ができる特徴を備えた介護施設検索サイトです。

忙しくてなかなか相談に行けない人にとって、相談しやすい体制が整っています。AI診断といった機能も活用できますので、老人ホームを探す際にはぜひ「マイナビあなたの介護」をご活用ください。

その他の機関

その他にも、以下のような相談窓口があります。

相談機関

相談内容

居宅介護支援事業所

  • 担当ケアマネへの相談
  • 介護保険サービスに関する相談

医療機関の相談室

  • 退院後の生活の相談
  • 介護保険などの制度や申請について

【居宅介護支援事業所】
居宅介護支援事業所は、介護保険サービスを利用している人の相談や計画、連絡、調整を総合的に受ける事業所です。
ケアマネージャー(ケアマネ)が常駐しており、担当している利用者さんの相談に応じてくれます。担当のケアマネがいる場合には、まずは担当ケアマネに相談しましょう。

居宅介護支援事業所では、介護申請の代行も行えるため、介護保険サービスを利用していない人の相談も可能です。
「近所に居宅介護支援事業所がある」「知人や家族のケアマネが在籍しているので相談したい」といった人も相談できるので、介護保険サービスに関する悩みがあるときには、居宅介護支援事業所を利用するのもひとつです。

▶ 居宅介護支援事業所とは?
 

【医療機関の相談室】
病院に通院や入院している場合には、医療機関の相談室でも介護の相談に対応してくれます。

医療機関の相談室には、ソーシャルワーカーという相談員がおり、退院後の生活についての相談や、介護保険制度・申請などについての悩みにも応じてくれます。

必要に応じて、地域包括支援センターや居宅介護支援事業所のケアマネなど、関係機関につないでくれることもあります。相談室は医療機関によっては地域連携室などという名称の場合も少なくありませんので、各医療機関の受付などで確認するとよいでしょう。

 

3. 介護の相談をするときに押さえておきたいポイント

おさえておきたいポイント

介護に関する相談をするときには、以下のポイントを押さえておくと、相談しやすいでしょう。

悩んでいる状況を伝えられるようまとめておく

介護の悩みを相談するときには、悩んでいる状況が正しく伝わるようにしておくと、適切なアドバイスが受けやすくなります。今どのような状況にあるのか、どういうことに困っているのかをあらかじめメモしておくと、伝え漏れがなく、相談を受ける側も状況がわかりやすいでしょう。

施設入所や介護保険サービスの追加などを検討していて、候補がある程度決まっている場合には、その事業所や施設の名前もメモしておくと、話がスムーズに進みます。介護認定を受けているがサービスは開始していないときや、担当のケアマネ以外に相談するときには、介護保険証や負担割合証も持参するとよいでしょう。

できるだけ早い段階で相談する

介護に関する悩みがあるときや、不安を感じたときには、できるだけ早い段階で相談しましょう。介護の悩みは、時間が経つほど深刻な状況に陥ることがあります。悩みを話せずに一人で抱え込んでしまうと、大変な状況になってしまうかもしれません。

早めに相談しておくと、症状がひどくなる前に対策を取れたり、ゆっくりサービスを選べたりと、余裕を持って対応できるでしょう。切羽詰まった状況では、満足のいく対応ができないこともあるため、介護の悩みは早い段階で相談することをおすすめします。

気軽に相談したいときは電話相談が便利

介護の悩みのなかには、行政や病院などの機関に相談するほどでもないけれど、ちょっと気になっている、というようなこともあるでしょう。気軽に相談したいときには、電話相談やメール、チャットなどの相談が便利です。直接相談するよりも時間の制限が少なく、仕事などで忙しく相談に行けない人でも利用しやすいでしょう。

顔が見えないため、「こんなことでも相談してもいいのかな」という内容や直接窓口で相談するのは気が重いという人にとって、電話相談やネット上での相談は利用しやすい窓口といえます。

 

まとめ:介護の相談は早めが安心

相談後に晴れやかな気持ちとなった高齢者とその家族

介護に関する悩みがあるときには、自治体の担当窓口や地域包括支援センター、「マイナビあなたの介護」などに相談するとよいでしょう。悩んでいる期間が長いほど、介護を受ける本人も支える家族も辛くなることも多いため、相談は早めの方が安心です。

「マイナビあなたの介護」なら電話やLINEでも相談ができるのでちょっとした相談でも気軽に相談しやすいでしょう。
どんな些細なお悩みでもお気軽にご相談ください。

マイナビあなたの介護で相談する ▶

 


参考URL

地域包括ケアシステム|厚生労働省
日常生活自立支援事業|宇部市社会福祉協議会
高齢者の福祉|全国社会福祉協議会
居宅介護支援事業所|WAMNET
医療福祉相談室|宇部興産中央病院

監修

北海道介護福祉道場あかい花・代表/あかい花介護オフィス CEO

菊地 雅洋

北海道介護福祉道場あかい花・代表/あかい花介護オフィス CEO

菊地 雅洋

社福の総合施設長から独立後、現在はフリーランスとして介護事業者の顧問指導・講演講師などを行っている。

社福の総合施設長から独立後、現在はフリーランスとして介護事業者の顧問指導・講演講師などを行っている。

プロフィールを見る

記事をシェアする

「介護サービス探しの第一歩」の記事

AI診断で探す

介護について相談する

専門家があなたの悩みを最優先にサポートします。介護施設選びに迷ったら、今すぐ無料相談!コンシェルジュに相談する